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【ドリップ抽出実践編】すっきりとクリアなコーヒーの入れ方

drip-practiceアイキャッチ 抽出

ハンドドリップによるコーヒーの抽出方法は、いかに雑味などの「まずい成分」を出さずに「おいしい成分」だけを抽出するか?ということが、基本的な考え方です。
そこで本記事では、コーヒーの基礎的な理論を実際に検証しつつ、すっきりとクリアなコーヒーの淹れ方「コーヒーのおいしい成分だけを抽出する方法」を考えてみました。
その具体的な淹れ方の手順を詳しく紹介していますので、ぜひ雑味のない、すっきりとクリアなコーヒーを体験してみてください。

ドリップ抽出の基本的な考え方

いかに雑味などの「まずい成分」を出さずに、コーヒーの「おいしい成分」だけを抽出するか?ということが、ドリップコーヒー抽出の基本的な考え方です。

コーヒーの粉から味が出てくる時には「おいしい成分」が先に出て、抽出の後半に雑味などの「まずい成分」が出てくるので、適切なタイミングで抽出を終えることがとても重要になります。

雑味などの「まずい成分」が出てくる前に抽出を終える事で、すっきりとしたクリアな味わいのコーヒーになるわけです。

ドリップ抽出において重要な「抽出のやめどき」を含め「ハンドドリップコーヒーをおいしく淹れるために知っておきたいポイント」を、別の記事で詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。↓こちらの記事

おいしい成分だけを抽出するには

成分の抽出はどのようにして進むか?

コーヒーの成分は、お湯の浸透に伴って、粉の内部から表面へ移動し、お湯に移行していきます。
この成分の抽出速度には順番があって、酸味成分の移動は速く、短時間で出きってしまいます。

一方、苦味成分の移動は速いものから、遅いものまで様々で、遅いものほど渋みを伴った重い口当たりになります。

成分の抽出速度についての検証

成分の抽出速度について、酸味やおいしい成分は早く抽出され、味の重たい成分が後に出ているか?を確認してみます。

コーヒー粉20g、お湯300mlをドリップで抽出します。

300mlを3回に分けてドリップで抽出する
300mlを3回に分けてドリップで抽出する

約3分間で3回に分けて抽出し、1回(100ml)ごとに別のサーバーに受けて、それぞれの味の差を調べてみます。

100mlごとに別々のサーバーに抽出する
100mlごとに別々のサーバーに抽出する

1番目の抽出液

1番目の抽出液(100ml)
1番目の抽出液(100ml)

1番目の抽出液
中深煎りの豆を使用したため、酸味はほとんど感じられませんが、コーヒーのおいしい成分(コク・うまみ・甘みなど)が濃縮されている感じがします。
非常に濃厚ですが、舌に残るような雑味はまったく感じられません。
このまま飲んでも、上質なエスプレッソという感じで、くせになる味わいです。

2番目の抽出液

2番目の抽出液(100ml)
2番目の抽出液(100ml)

2番目の抽出液
コーヒーのおいしい成分もそれなりに感じられる一方で、渋みなどの舌に残るような雑味も少し感じられます。

3番目の抽出液

3番目の抽出液(100ml)
3番目の抽出液(100ml)

3番目の抽出液
薄いコーヒーの色はついているものの、味はほとんどありません。

結論として

1番目の抽出液は、コーヒーの「おいしい成分」が濃縮されており、渋みや雑味などはまったく感じられませんので、そのままでOK。3番目の抽出液は、味がほとんどしませんので、抽出するが必要ありません。

ポイントは2番目の抽出液です。
その中盤あたりで抽出を終える事で、渋みや雑味などの「まずい成分」を出さずに、コーヒーの「おいしい成分」だけを抽出することができ、すっきりとしたクリアな味わいのコーヒーになります。


この結論に基づいて次の「コーヒーのおいしい成分だけを抽出する方法」を考えてみました。

左から1、2、3番目の抽出液
左から1、2、3番目の抽出液

コーヒーのおいしい成分だけを抽出する方法

コーヒーの粉から味が出てくる時には「おいしい成分」が先に出て、抽出の後半に雑味などの「まずい成分」が出てくるので、その前に抽出を終え、残りは挿し湯をして飲む事で、雑味のないすっきりとしたクリアな味わいのコーヒーになります。

具体的には、①通常より多めのコーヒー粉を使って、②総量の2分の1だけ濃厚なコーヒー抽出液をドリップで抽出し、③残りの2分の1は挿し湯をしてコーヒーを完成させます。
これで少し物足りないと感じる場合は、次回①粉の挽き具合を細かくする、②粉の量を多くする、③挿し湯の量(割合)を減らす、などで調整します。

すっきりとクリアなコーヒーの淹れ方

今回のレシピ(抽出条件)

ドリッパー:ハリオV60(01)
ペーパーフィルター:ハリオV60用(01W)
コーヒー粉:中細挽き~中挽きのコーヒー粉19g(粉の量は通常の16gより多めに
抽出量:マグカップ1杯分(総量200ml)の2分の1(100ml)をドリップで抽出します。
挿し湯:残りの2分の1(100ml)は挿し湯をしてコーヒーを完成させます。

参考:コーヒー抽出量に対する粉の量

抽出量粉の量(基本)粉の量(★多め)
150ml(カップ1杯分)12g★14g
200ml(マグカップ1杯分)16g★19g
300ml(カップ2杯分)24g★28g
コーヒー抽出量に対する粉の量

このレシピで少し物足りないと感じる場合は、① 粉の挽き具合を細かくする、② 粉の量を多くする、③ 挿し湯の量(割合)を減らす、などで次回以降調整します。

具体的な淹れ方の手順

1.器具の準備

ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、コーヒー粉を入れます。
やかん等で沸騰させたお湯を専用のドリップポットに移します。
このとき、マグカップにもお湯を注いで、温めておきます。

ドリッパーにフィルターをセットし、コーヒー粉を入れる
ドリッパーにフィルターをセットし、コーヒー粉を入れる

2.蒸らし(1回目の注湯)

コーヒー粉に少量のお湯(サーバーに抽出液が数滴落ちるか、落ちないかくらいの湯量)を注いで、粉全体に浸透させ、しばらく(20~30秒ほど)おきます。

少量のお湯を注いで、粉全体に浸透させる
少量のお湯を注いで、粉全体に浸透させる
サーバーに抽出液が数滴落ちるくらいの湯量
サーバーに抽出液が数滴落ちるくらいの湯量

注湯を止めると粉がふくらんできます。
この工程で粉内部の炭酸ガスを抜き、成分を抽出しやすくします。

しばらくおくと粉がふくらんでくる(蒸らし工程)
しばらくおくと粉がふくらんでくる(蒸らし工程)

そのふくらみが止まって、ツヤが無くなってきたら2回目の注湯に移ります。

3.濃厚なコーヒー液を抽出

コーヒー粉の中心に2回目の注湯をし、泡が出てきたら、お湯がフィルターに直接当たらないように、円を描くように細くゆっくりと、可能であれば断続的にぽたぽたと雨だれのように、注湯していきます。

ゆっくりと注湯していく
ゆっくりと注湯していく

おいしい成分たっぷりの濃厚なコーヒー抽出液を、トータルで2分ほどかけて、総量(200ml)の2分の1だけドリップで抽出します。
必要量(100ml)がサーバーに落ちたら抽出の完了です。

必要量(総量の2分の1)がサーバーに落ちたら抽出完了
必要量(総量の2分の1)がサーバーに落ちたら抽出完了
濃厚なコーヒー抽出液(総量の2分の1)
濃厚なコーヒー抽出液(総量の2分の1)

4.挿し湯

総量の2分の1(100ml)のコーヒー抽出液に、残りの2分の1(100ml)は挿し湯をしてコーヒーを完成させます。

コーヒー抽出液に挿し湯をする
コーヒー抽出液に挿し湯をする
総量まで挿し湯をしたらコーヒーの完成
総量まで挿し湯をしたらコーヒーの完成

5.出来上がり

温めたマグカップに注いだら、雑味のない、すっきりとクリアなコーヒーの出来上がり。

すっきりとクリアなコーヒーの出来上がり
すっきりとクリアなコーヒーの出来上がり

濃厚なコーヒー抽出液の便利な使い方

この濃厚なコーヒー抽出液を、ホット用のペットボトルなどに入れて外出先へ持っていけば、あとは熱湯を注げば淹れたてと変わらないおいしいコーヒーが簡単にすぐ飲めます。

また、深煎りのコーヒー豆を使った濃厚なコーヒー抽出液を、氷のたっぷり入ったグラスに注げば、アイスコーヒーになりますし、牛乳と混ぜ合わせれば、カフェオレになります。

参考メソッド(手法)

金澤さんの「コーノ式かなざわ珈琲」

金澤政幸さんの「コーノ式かなざわ珈琲」とは
… コーノ式円錐フィルター(ドリップ名人)を使って、じっくりと珈琲液を3分の1だけ抽出し、残り3分の2は挿し湯をして飲む方法です。

コーノ式かなざわ珈琲の要点
1. コーノ式の円錐フィルター(ドリップ名人)を使う … 個人的には、ハリオ式の円錐フィルターでもじっくりと抽出すれば問題ないと思います。
2. 珈琲液を3分の1だけ抽出する … コーヒー粉24g(中挽き)で、15~30秒ほど蒸らし、トータルで2分かけて、うまみエキスたっぷりの濃厚なコーヒーを、総量(200ml)の3分の1だけドリップで抽出し、珈琲液とする。
3. 挿し湯して飲む … 3分の1の珈琲液に、残り3分の2は挿し湯をして飲む。

もう少し詳しい内容を知りたい方は、ぜひご覧ください。↓広告

粕谷さんの「4:6メソッド」

粕谷哲さんの「4:6メソッド」とは
… 2016年の「World Brewers Cup」でアジア人初の世界チャンピオンに輝いた粕谷哲さんオリジナルの抽出理論で、使うお湯の総湯量を40%と60%に分けて、それぞれで味と濃度の調整をする画期的なハンドドリップの方法です。

4:6メソッドの要点
1. 具体例(粗挽き)粉量20g→湯量300ml(粉量の15倍)で、60mlのお湯を5回に分けて注ぐ。注ぐお湯を4:6に分ける。前半40%(120ml)で味が決まる。後半60%(180ml)で濃さが決まる。
2. 最初の40%(120ml)は味わいの調整。ここでは2回に分けて注ぎますが、1投目と2投目の量のバランスで味わいの調整をします。
1投目のほうが2投目よりも少ない場合、最終的なコーヒーの味わいは「より甘く」、1投目のほうが2投目よりも多い場合、最終的なコーヒーの味わいは「より明るく」なる。
3. 残りの60%(180ml)は濃度の調整。何回に分けて注ぐかによって、濃度を調整します。
1回で注げば「薄く」、2回に分けて注げば「濃く」、3回に分けて注げば「より濃く」なる。

もう少し詳しい内容を知りたい方は、ぜひご覧ください。↓広告

まとめ

drip-practiceまとめ

本記事では、コーヒーの基礎的な理論を踏まえた、すっきりとクリアなコーヒーの淹れ方「コーヒーのおいしい成分だけを抽出する方法」を考えてみました。
それは、濃厚なコーヒー抽出液を総量の2分の1だけハンドドリップで抽出し、残りの2分の1はお湯を継ぎ足してコーヒーを完成させる方法です。
これで少し物足りないと感じる場合は、① 粉の挽き具合を細かくする、② 粉の量を多くする、③ 挿し湯の量(割合)を減らす、などでレシピを調整します。
簡単に出来ますので、ぜひ雑味のない、すっきりとクリアなコーヒーを体験してみてください。



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